Hnefetafl (Tablut)のこと
先の「アブストラクトゲーム栄誉の殿堂」に書いた "Hnefetafl(Tablut)" について。
日本国内ではまったく無名のゲームなのだが、実はなかなか面白いゲームなのでちょっとだけ触れておきたい。名称については、大型の盤で遊ばれるのが "Hnefetafl" 、9×9の小型の盤で遊ばれるのが "Tablut" というふうな区別があるらしいのだが(正確なところは不明)、ここでは Tablut の方についてということで。
"Tablut" はスカンジナビア半島のバイキング文化がその発祥と言われる非常に歴史の古いボードゲームだ。マス目のある盤上で立像型の駒を使用してプレイするので外観はチェス型ゲームを思わせるが、実際は日本の「はさみ将棋」同様、相手の駒を挟んで捕獲するタイプのゲームである。
ただし、先手と後手では駒のレイアウト、勝利条件が異なるので、先手後手を交互に何度かプレイして先にN勝した方が勝ち、というような遊び方をするのが一般的のようだ。
ルールはいたってシンプルで、手番で自分の駒一個を将棋の飛車のように上下左右に動かし、相手の駒を挟むことで盤から取り除く、というのが基本。
「攻撃側」の勝利条件は、スタート時点で盤中央にあるキングの駒を定められたゴール地点(番の四隅とその中間のマスにある)へ移動させること。
一方の「守備側」は、攻撃側のキングの移動をブロックして動けなくすることで勝利となる。単純そうに思われるかもしれないが、実際にやってみるとこれが非常に面白い。敵をブロックして出来た隙間をキングに走らせるところは、アメフトみたいなノリである。
コンピュータで Tablut 遊んでみたい人には、ネット対戦対応で演出がド派手な "Tablut Online" というWindows 向けにのシェアウェアが存在するが、以前私が試用した際はいつまで待ってもゲームサーバに接続されず、なんだか妙なことになっていた。ひょっとしたらサーバ対戦は打ち切られてしまったのかもしれない。
他にもモバイル用として Palm 向けに "Tablut(フリーウェア)"がある。私が昔 Visor Prism を使っていた頃、これを猿のように遊んでいたのだが、3.X 以降の OS には対応していないようで、OS 4.1搭載の Palm 515 を使うようになってからはクラッシュ発生で遊べなくなってしまった。
Windows Mobile 向けには xTablut というシェアウェアがあるが、残念なことにバギバギである。詳細は忘れてしまったが、たしか COM の駒を全て捕獲した状態でキングを詰めると、キングが歩兵の駒に化けるというものだったはず。一瞬「へぇ、こんな変則ルールがあるのか…」と感心した私だったが、どう考えてもバグである。感心して損した。
それからもちろん、異なる盤サイズや変則ルールなど、Tablut 系統全制覇を目指したい場合は "Zillions of Games" でキマリ。というか、Mustであります。
実物の盤駒はゲームショップで売られているのをほとんど見かけないのだが、ヨーロッパの木工職人や工芸スタジオなどが美しいレリーフを施した盤駒(こっちの商品は Hnefetaf )を通販している。いい値段してます…。
しかし、ここで日本のアブストラクトゲームファンに朗報が!実は将棋盤とチェスの駒を無理矢理チャンポン使用することで、9×9マスの Tablut が支障なく遊べるのであります。日本のゲーム盤に西洋チェスの駒を載せてバイキングのゲームをプレイするというのは、なにか非常に出鱈目という気がするが、そこは結果オーライ。人類皆兄弟。
ぜひ一度遊んでみてくださいませ。
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